こんばんは。
臨床心理士のゆり(@counseler_yuri)です。
本日は発達障害の診断に欠かせない検査について紹介します。
発達障害を診断する際は、問診と知能検査、発達障害の特性に関する質問紙を実施するパターンが多いのではないかと思います。場合によっては、脳波や脳画像、血液検査なども実施するかもしれません。
現在は発達障害の特性に基づいてセルフチェックを実施しているWEBサイトもあるので、傾向があるか知りたい場合には利用してみる方法もあります。
Contents
ASD自閉性スペクトラム障害をチェックする質問紙検査
大人の発達障害の自閉性スペクトラム障害に関する質問紙は、AQ(日本語版自閉症スペクトラム指数)というものが有名かなと思います。
WEB上で論文も公開されていますが、いつの間にかしっかりと販売されるようになっていました。他にも自閉性スペクトラム障害に関する質問紙はありますが、私はAQが一番参考になるので愛用していました。
ADHD注意欠陥多動性障害をチェックする質問紙検査
大人の発達障害のADHDに関する質問紙は、CAARSが有名な質問紙検査なのかなと思います。本人が回答するものと、家族や友人など身近な人が回答するものがあり、総合的に判断する必要があります。
他にも問診をする際に参考にするツールのようなものや、DSMという大人の発達障害の診断基準に基づいたものもあります。
知能検査の意義について
発達障害の特性についての質問紙検査はやる意味が分かるけど、知能検査は受けたくないなーと思う方も多くいらっしゃいます。
なぜ、知能検査をやるのでしょうか?
知能検査をする理由は、IQを算出する部分に重点を置いているというよりは、得意なところと苦手なところのバランスを見るためです。
特性を理解し、対策を立てるためには、自分の得意と苦手を知っていた方が有利です。
例えば、言語性課題(言葉を使ったもので言葉を使った思考力)と動作性(絵や記号を使ったもので視覚的・空間的情報処理能力)のどっちが得意かとか、知識や計算力だけではなく、抽象的な思考や、聴覚的な短期記憶、視覚的な記憶、推理能力、視覚的探索、注意力、ワーキングメモリーとか、、処理スピードとか、かなり細かく知ることができます。
苦手な部分をどう得意な部分で補うのか。あとは上司から仕事を教えてもらうときも、耳で聞くより、目で見る(マニュアル)のが良いとか、具体的な支援方法を模索する上でも参考になります。
発達障害を診断することのメリットやデメリット
個人的には発達障害の診断を無理に受ける必要はないかなと思います。診断自体より、自分の特性を知ることの方が大切かなと思います。
診断を受けることでデメリットより、メリットがあるなと感じた場合は、診断を受けるのをおすすめします。
発達障害の診断を受けることのデメリット
・発達障害の診断ができる医療機関はまだまだ少ないので、予約待ちなど時間がかかる。
・検査の種類も多く費用がかかってしまう
・診断されたときにショックを受ける場合もある
発達障害の診断を受けることのメリット
・生きづらさに理由がつき、安心する。
わたしの周りの方は、ショックを受けるより安心する場合の方が多いように感じます。
・周囲に理解してもらい支援が受けやすくなる
診断名がつくことで周囲からのサポートが得られる可能性が高くなります。特に会社や学校などは医学的な根拠を求める場合も多いと思います。
また精神障害者保健福祉手帳を取得し、障がい者雇用枠や障がいに基づく合理的配慮を求める場合などは、医師による診断が必要となってきます。
デメリット、メリットを考慮した上で、必要なときに診断を受けるのも良いかなと思います。
はい、今日はこれで以上になります。
また更新しますので、覗きに来てください!
それではー(^^)