発達障害情報

発達障害の方への教育・指導方法「否定的な言葉かけはNG」

みなさん、こんばんは。
臨床心理士のゆり(@counseler_yuri)です。

本日は発達障害の方への教育・指導方法について紹介します。

よく仕事で発達障害の部下がいる場合、「どんな教育・指導方法が良いですか?」という質問があります。これは、仕事だけではなく、学校や家庭なども同じことが言えると思います。

発達障害の方への教育・指導方法とは?

結論から言いますと、否定的な言葉かけはNGです。

上司や保護者などが教育・指導をしたいと思うときは、相手の行動を変えたいときだと思います。

仕事のスピードを上げて欲しいのかもしれない。宿題をちゃんとやって欲しいのかもしれない。だいたい行動を変えて欲しいと願い、言葉かけをするのだと思います。

相手に否定な言葉をかけても行動は変わらないことが多いです。

「〇〇するな」「それはダメ」

こういった否定的な言葉、否定文はおすすめできないです。

否定的は想像力が必要

否定的な言葉だけを言われて、行動を変えるには想像力が必要です。否定的な言葉だけを伝えても、じゃあ何が正解なの?どうすればいいの?とイメージできない場合があります。

「そうゆうのやめた方がいいよ」とアドバイスをもらっても、「そうゆうのって何?」「なんでやめた方がいいの?」「やるとどうなるの?」「何がダメなの?」「それはあなただけの意見なの?」「じゃあ、どうすればいいの?」

と頭の中にクエッションがたくさん浮かびます。

ダメな理由と、代わりに何をするのか具体的で肯定的な言葉を使って相手に伝える。

肯定的な言葉でとは、否定形を使わずに肯定形で伝えることです。

〜しないという否定文ではなく、「〇〇すると仕事がスムーズになるよ」など、肯定文のことです。

言葉の内容ではなく怒られたことに反応してしまう

否定的な言葉だけを繰り返されると、「ダメ」などの言葉自体に過敏に反応するようになってしまいます。

過去に何度も否定的な言葉を受けている場合は、その言葉自体にほぼ無意識に反応することもあります。そうすると、不安や緊張が強くなり、気持ちのコントロールがうまくできなくなります。

怒られたという事実や、その場のイメージだけが頭の中に残ったり、強い感情に圧倒されてしまって、冷静に行動を変えようという余裕がなくなってしまいます。行動を変えるどころではなく、話の内容さえ頭に入ってこないことがあります。

否定的な言葉ではなく、肯定的な言葉でしっかりと理由もつけて伝えることをおすすめでします。