みなさん、こんばんは。
臨床心理士のゆり(@counseler_yuri)です。
本日は発達障害の二次障害について紹介します。
Contents
一次障害とは?
二次障害があれば、一次障害もあると考えるかと思います。
あんまり一次障害という呼び名は聞いたことがありませんが、発達障害の一次的な問題は「発達障害」のことです。
例えば、こだわりが強い、対人コミュニケーションが苦手など、特性によって生活上の問題が生じている場合です。
発達障害の二次障害とは?
二次障害は、一次障害によって大きなストレスなどがかかり、二次的に「うつ」や「不安障害」など、何からの症状が出ている状態です。
例えば、片付けができなくて過剰に叱られる、課題の提出や時間管理ができなくて注意される、空気が読めなくて対人関係が悪化するなど、ストレス状況によって発生します。
例えば、二次障害として、頭痛、腹痛、不眠などの身体症状や不安、うつなどの精神症状が生じます。
どんな時に二次障害が起きやすいの?
発達障害の方は環境の変化に弱いことが多い。
特定の環境では特に困ることなく生活していたのに、環境の変化や予期せぬ事態などストレスがきっかけで、
判断力が低下してしまったり、うまく問題解決できなくなったり、悪循環パターンにはまってしまうことがある。
学生から社会人になる時は要注意。
— ゆり@心理カウンセラー(臨床心理士&公認心理師) (@counselor_yuri) 2019年6月2日
環境の変化
発達障害の方は環境の変化に弱いことが多いです。
特定の環境では特に困ることなく生活していたのに、環境の変化がきっかけで、
判断力が低下してしまったり、うまく問題解決できなくなったり、悪循環パターンにはまってしまい、二次的にうつ状態になるケースが多いです。
特に立場が大きく変わる学生から社会人になる時は要注意です。
大きなストレス
もちろんストレスも要因になります。特に対人関係のストレスがきっかけとなるケースが多いです。
誰かに言われた言葉や体験が頭の中にこびりついてしまい、イライラや怒りが収まらない場合もあります。
発達障害の二次障害で依存症は多い
発達障害の特にADHDは依存症になりやすいと指摘されています。
ADHDは脳の報酬系回路の活性が低い(ドーパミンが少ない)傾向があり、刺激が少ないとやる気や快を感じにくいそうです。
つまり、報酬系回路を活性化させるために、他の人よりたくさん活動したり(多動)、何かを過剰に摂取しやすくなります。例えば、アルコールを継続的に過剰に摂取することで依存症になりやすかったり、ギャンブル、ゲーム、買い物などの行動が加速しやすいのではないかと示唆されます。
発達障害と強迫性障害を併発するケース
発達障害ASDの方で強迫性障害を併発することがある。
ある研究結果では12.5%
(2011年メタ分析)こだわりや常同的な反復行為と強迫行為の関連は想像しやすい。
違いは、併発だと「確認」より「溜め込み」が多く、「汚染」より「繰り返し」や「順序」を気にしやすい。
(2010年の研究)— ゆり@心理カウンセラー(臨床心理士&公認心理師) (@counselor_yuri) 2019年6月2日
発達障害ASDの方で強迫性障害を併発することがあります。
これはどちらが先かという判断は難しいと思いますので、併発と書きました。
2011年メタ分析結果では12.5%とのこと。
こだわりや常同的な反復行為と強迫行為の関連は想像しやすいですが、純粋な強迫性障害との違いは、併発だと「確認」より「溜め込み」が多く、「汚染」より「繰り返し」や「順序」を気にしやすいとのこと。
強迫性障害の強迫行為と発達障害の常同行動について考えてみた。
前者は、強迫行為や強迫観念が「自我異和的」と感じ、やめたくてもやめられない状態。
後者は、強迫により苦痛を感じるよりも、心地よかったり落ち着くもの。
— ゆり@心理カウンセラー(臨床心理士&公認心理師) (@counselor_yuri) 2019年6月3日
強迫性障害の強迫行為と発達障害の常同行動について考えてみた
強迫性障害の強迫行為と発達障害の常同行動について考えてみました。
前者は、強迫行為や強迫観念が「自我異和的」と感じ、やめたくてもやめられない状態です。
しかし、後者は、強迫により苦痛を感じるよりも、心地よかったり落ち着くものかなと思います。
その辺もポイントになるのではないかと。
はい、以上です。