みなさん、こんばんは。
臨床心理士のゆり(@counseler_yuri)です。
本日は、不安の仕組みについて紹介します。
不安は感情の中でも「不快なもの」と感じている方もいらっしゃるかと思います。
不安は確かに機能的な面もありますが、不安が強すぎると行動に移せなくなったり、たくさんの時間やお金が無駄になってしまったり、身体症状が出たりと、人々を困らせることもあると思います。
今回は、そんな不安に焦点を当てて紹介したいと思います。
Contents
不安による身体症状とは?
まず、不安によってどんな身体の不快な症状が出るのかご紹介します。
人は不安になると、呼吸が浅くなったり、体が緊張したり、手汗をかいたり、胸のあたりがざわざわしたり、落ち着かない感じがしたりと、様々な身体症状が出ます。
どんな症状が出るのかは人それぞれです。
例えば、強い不安感とともに、心臓のドキドキや手汗があると、「もしかしたらこのまま死んでしまうのかも」「私はおかしくなったのか!」と感じる方が多いです。
ひとつ安心なのは、このような症状は、自律神経のバランスが崩れただけで、誰でも起こるものです。
異常なことではないです。
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なぜ不安によって身体症状が出るのか?
不安になると、人の身体は呼吸が浅くなりやすく、体内の二酸化炭素の量が変わり、自律神経の交感神経が優位になってドキドキや、手汗といった不快な症状が出ます。
これは、人間の身体の仕組みで、自律神経の交感神経が優位になっている状態です。自律神経には交感神経と副交感神経があり、どっちが優位になったり、バランスを取ったり、とやっています。
不安な気持ちが治れば交感神経が静まり、副交感神経とのバランスが取れ、落ち着いていきます。
不安の仕組みについて
不安な気持ちになると、ストレスや強い不安や怒りのような感情と関係する「扁桃体」が活性化します。そこを、通常では前頭葉がコントロール・統制します。
扁桃体は発達障害とも関連しているところです👇
https://発達障害支援.com/brain-developmentaldisorder/
しかし、身体が疲れていたり、寝不足、お酒などの影響があり、前頭葉の働きが鈍っていると、うまくコントロールできなくなります。
不安が長く続きやすい理由とは?
不安な気持ちを避けようとしたり、無くそうとすると、余計不安な気持ちに意識が向いてしまい、不安が続いて自律神経が高ぶったままになることがあります。
次に同じようなことがあったらどうしようと、似たような場面を避けて行動が制限されたり、想像しただけで不安な気持ちが生まれ、自律神経が高ぶり、同じような症状が出てきます。
不安をなくす方法とは?
不安は人間にもともとそなわっている機能なので、無くすことはできないです。
無くそうとしても無くならないので、余計不安になります。
強すぎる不安は小さくして、あとは不安の原因を探り、不安の原因がない場合は、感じるしかない不安になります。
不安には2種類ある!
不安には2種類あります。
解消できる不安と、感じるしかない不安です。
解消できる不安は、調べたり準備することで小さくなります。つまり、未知を既知にすることで対処ができます。
感じるしかない不安は、未来にならないと分からないこと、誰にも分からないこと、漠然とした不安感です。
そんな、解消できない感じるしかない不安は、一緒に付き合っていかないといけないものです。
強すぎる不安を小さくする方法
感じるしかない不安が強すぎる場合は一緒に生きていくのは大変です。
強すぎる不安を小さくする方法は、頭の中から外に出すことです。
具体的には、人に話す、書き出すなどです。
不安は、頭の中に入れっぱなしにすると、ぐるぐると大きくなる性質があります。
そして、不安は人に話すと縮まります。
感じるしかない不安への適切な対処法とは?
不安な気持ちに気づく
なかったことにしようとしたり、見ないようにせず、しっかりと気づくことです。自分の不安は何%だと、しっかりとレベル分けします。
予定していた行動は避けない
不安によって行動制限をかけると、できないこと、いけない場所がどんどんと増え、不安も維持されることになります。
不安な気持ちをそのまま感じる
予定していた行動を取ろうとすると不安を感じると思います。
それでも行動は避けず、不安に気づき、不安な気持ちを観察して、感じ続けるのがポイントです。
感じ続けると聴くと恐ろしい感じがしますが、すべての感情はちゃんと感じ続けると、必ずピークが来て、必ず下がっていきます。
下がらないってことは、どこかで避けたり、何かしらの対処法を取っている可能性があります(意識をぼーっとさせる、お守りを握る、これは現実ではないと言い聞かせるなど)
楽しいことも、怒りも、不安も全ての感情はピークがきて、そして、下がっていきます。
その上がり下がりをタイムを計りながら、点数づけするのもおすすめです。
60…80…..90…..100!!!!!….98…70….60…50….といった具合です。
この前、ご紹介したマインドフルネスも有効ですが、今回は割愛します。
https://発達障害支援.com/what-is-mindfulness/
それでは!