発達障害スキル

発達障害ライフスキル*嫌な言葉を受け流す方法

みなさん、こんばんは。
臨床心理士のゆり(@counseler_yuri)です。

生きていると、「嫌な言葉」に出会うことはあると思います。

例えば、誰かに言われた言葉が頭に忘れられない・・・など、

誰かに言われた言葉が頭からこびりついて離れなくなること」があると思います。

たかが言葉ですが、その言葉によって嫌な気持ちになったり、自分の気持ちや行動が影響を受けてしまうこともあります。

今回は、そんな言葉の呪縛から逃れ、嫌な言葉を受け流す方法についてお伝えします。

発達障害ライフスキル!嫌な言葉を受け流す方法!

嫌な言葉の影響とは?

「人に言われた嫌な言葉」とは、なんでしょうか。

言葉は言葉にすぎません。

そして、過去に吐き出された言葉は過去のものなので、現在の私たちを脅かす権利はないはずです。

しかし、過去のものである言葉によって、現在の私たちが大きな影響を受けます。

「人に言われた」言葉は、相手もどんな意図でその言葉を発したのか分からないです。

しかし、私たちは言葉の裏の意図を予想し、その予想によって「余計苦しむ」ことが多いのではないでしょうか?

また、過去の言葉で嫌な気持ちになった場合は、

「こう言われたらどうしよう」「こう思われていたらどうしよう」という不確定な未来の言葉に不安になることさえあります。

言葉の呪縛は広がっていきます・・・

嫌な言葉が忘れられない理由

嫌な言葉と出会ってしまった時に、その言葉にとらわれずにいる方法について紹介します。

理想は、嫌な「言葉」を言われても「そーですねー」とスルーできることです。

嫌な言葉を「忘れよう」とすると、余計忘れられなくなるというジレンマがあります。人は忘れようとすることで、余計その言葉に注意が向き、意識に登りやすくなります。また、何度も注目することで、その記憶はより強いものになります。

要は長期記憶に入ってしまうということです。

嫌な言葉を受け流す方法

嫌な言葉を受け流すためには注意を向けないこと。注目しないことです。

おそらく、嫌な言葉に出会うとその瞬間はほぼ自動で反応してしまうと思います。この自動反応を止めるのは難しいことです。

一旦、反応してしまうのは仕方がないことですが、重要なのはその後にどう対応するかということです。

「ほんと、空気読めない」という言葉を誰かが発しました。

ここで「ん!」と反応してしまうのは仕方がないことです。

今までは、「嫌な言葉だ」と価値判断し、「自分のことかな」と考え、「落ち込む」などのネガティブな気分が出てきて、「その場を立ち去る」など回避行動を取っていたかもしれません。

ここで、「嫌な言葉だ」と価値判断をせず、「自分のことではない!」と脳内否定するわけでも、「自分は空気読めません」と受け入れてネガティブな気分になるなど、影響を受けるわけでもないです。

ここで、

「そーですねー」と肯定してスルーするイメージです。

この「そーですねー」は「はい!私は空気を読めません」と受け入れているわけではないです。

この肯定してスルーのイメージは、昔の笑っていいとも!という番組でタモリさんが何か言った後に「そーですねー」と本当は思ってもいないだろうに観客が合唱するようなものだったり、子供が親から「勉強しなさい」と言われて「はーい」と言いながら何もしないみたいなイメージです。

この棒読みの「そーですねー」です。棒読みがポイントです。

これを練習して生きます。

「そーですねー」を練習する

まずは嫌な言葉を考えます。

次に、渋谷とか新宿など繁華街を歩くのをイメージしましょう。

前からくる人たちは、自分が想像した嫌な言葉を投げかけてくるかもしれないし、心の中で思っているかもしれない。

それでも、逃げたり言い返したりせず、「そーですねー」と返事だけをして、そのまま人混みをすり抜けて行きます。

もしも、さらに練習した場合は、実際に駅など人通りがあるところに行きます。

人混みをすり抜けて行く際に、すれ違う人たちが、嫌な言葉を心の中で思っていると想像してみます。ここで頭をぼーっとさせたり、他のことを考えたりせず、嫌な言葉を言う人たちに近づき、嫌な言葉を言う人たちをすり抜け、嫌な言葉を言う人たちが通り過ぎていく瞬間に意識を向けます。その都度、「そーですねー」と心の中で返事をしながら、通り過ぎていきます。

次から次にやってくる人に対して、「そーですね」を言うので比較的忙しいです。はじめの嫌な言葉にずっと注意を向けたり、反論しているような暇はないです。

体がかっと暑くなったり、汗を書いたり、何か身体的な変化もあれば、それは緊張していて自律神経が優位になっているだけです。その自律神経のバランスもよく観察し覚えて置くようにします。

嫌な言葉と出会っても、その言葉は人混みと同じように流れていきます。そして、どこかに消え去っていきます。また出会うかもしれないし、もう二度と出会わないかもしれません。

その、出会っても流れて行く感覚を味わい、それを体得する方法です。

これは「何も感じなくなる」感情がない人間になるわけではなく、「言葉によって影響を受けない」無感覚な人間になるワークではありません。

嫌な言葉によって、過度なダメージを受けず、生活や仕事に支障が出ないようにするワークです。はじめはうまくやるのは難しいので、ちょっとずつ練習してみてください。

実際に「そーですねー」と言ったら変な人になるので注意が必要です。

それでは、また!