みなさん、こんばんは。
臨床心理士のゆり(@counseler_yuri)です。
本日は「話をしっかり聞くスキル」についてお伝えします。
先日は非言語メッセージのコミュニケーションについてお伝えしました。
https://発達障害支援.com/developmental-disorders-assertion/
言語メッセージのコミュニケーションが大切なことは言うまでもないです。
発達障害の方は、聞くよりも、話すことが得意な人が多いかなと思いますので、今回は「話をしっかり聞くスキル」を紹介したいと思います。
コミュニケーションとは?
コミュニケーションは、お互いを理解するためにあります。お互いを理解するためには、まずは相手を理解する必要があります。
言語コミュニケーションは、「話す」と「きく」という2つのパートで成り立ちます。
「話す」ことと同じくらい、もしかしたら、もっと「きく」ことも大切です。
言語コミュニケーションの「きく」とは?
「きく」と日本語で書く場合に、3つの漢字があります。
聞く:音や声が耳に入ってくる
訊く:自分が知りたいことを尋ねたり、質問する
聴く:相手の言いたいことを受け止める
相手を理解するためには「聴く」ことが大切です。
言語コミュニケーションの聴くとは?
「聴く」ことは、相手の言いたいことを受け止めることです。
相手が口から発した「言葉」には2つの意味があります。
1つめは「言葉」そのままの意味です。
2つめは、「言葉」のうしろに隠れている「気持ち」「意図」です。
2つめは、うしろに隠れているのでやっかいです。想像したり、推測したり、時には直接訊いてみる必要があります。
しっかりと「聴く」ためには、その隠れている「気持ち」や「意図」も含めて受け止めるという姿勢が大切です。
100%受け止められるひとなんていないので、受け止めるという姿勢です。
例えば、彼女がデート中に、「もうスマホばっかり!」って怒った時に、「スマホばかりいじっている」という事実を伝えたい訳ではなく「スマホばかり見ないで私の話も聞いて!私を見てくれないと寂しい!」という隠れている気持ちや意図があります。
特に「言葉にしない」「悟る」という文化がある日本では、言語化されないメッセージや言葉の意味とは違う「気持ち」や「意図」が隠れている可能性が高いです。
「どんな気持ちがセットなのか?」と毎回考えすぎるのも疲れますので、まずは言葉とセットで何かしらの「気持ち」や「意図」もあるんだなと覚えておくことが大切です。
聞く力を高めるような「聴き」方とは?
わたしたちはそれぞれ育ってきた環境も違えば、性格や考え方も異なります。
それなので、世界観や考え方にずれがあって当然です。たとえ同じ言葉を使っていても相手は違う意味で使っている場合もありす。
お互いを理解するのは大変なことです。
ポイントは、あきらめないことです。
コミュニケーションを続けることで、お互い少しずつ理解が進みます。
先日ご紹介したように、コミュニケーションは言葉だけではないです。ボディランゲージや、自分の普段の様子や態度などなど、それを見て、相互の理解は深まります。
コミュニケーションをあきらめた時点で、お互いの理解が深まる可能性はいっきに低くなります。
でも、時にはあきらめていいと思います。
コミュニケーションがどうしてもうまくいかない時
相手を理解しようとしても、誤解やずれが深く、自分が苦しくなったときは、一旦休憩してみます。
自分がどう思っているのか、自分はどう考えているのか紙に書き出して、外に出すことで考えを整理するのも良いと思います。
一旦、苦しい状況から離れ、落ち着くために気持ちや考えを整理します。
休憩して、また再開しても良いですし、どうがんばっても難しくて自分が疲れてしまうときは、あきらめるのもひとつの方法です。
状況によってあきらめられない(担当上司とか)場合は、例えば、何かを共有しなきゃいけないときは客観的な情報だけを共有するのもありです。
9:00にマルマルを訪問しますとか、いついつにどこどこに引っ越しますとか、客観的な情報だけを共有して、気持ちや考えを挟まないことで、ずれや苦しさが起こりにくくなります。
人間だから相性で合う合わないがあります。
その人がどれくらい自分にとって大切かを考えてみます。
そこまで大切でないならば、無難に客観的事実だけ共有して、大切だと思うならコミュニケーションをあきらめず、少しずつ、相手を知り、少しずつ、自分の本音も出し、ずれや溝を埋めていくのが良いかなと思います。
本日はコミュニケーションで大切な「聴く」力についてご紹介しました。
また更新しますので遊びに来てください。
それでは(^^)